Hikachan115’s diary

白いねこヒカちゃんが好きなことを呟きます。主に映画や本、ゲーム、マンガなどです。小難しい考察はせず楽しむのが主義です。

映画 「FUZE」真面目な映画と思って観ちゃいけません! エンドクレジットはふざけてます 【ネタバレなし】

 

日本の配信サービスでは今のところ観られないようですね。

ちょっと作りが雑かなと思われるところが多くて(脚本も荒いです)配信予定がないんでしょうか。

 

我らがテオ・ジェームズはガッツリギリシャ人役です。A.T.ジョンソンは英国陸軍少佐で爆弾処理のスペシャリストを演じています。

 

工事現場で第二次世界大戦の不発弾が見つかり、工事は中止、近隣の住民は避難となります。不発弾処理が始まりますが、その一方で窃盗団一味が近くにある銀行に地下から潜入、貸金庫から目当ての物を盗み出そうとします。

不発弾はどうなる?窃盗団は?のハラハラの中、不発弾は爆発してしまうのです。

窃盗団はドローンを使って盗品を運んだりと、上手く逃げ果せたかと思いきや、案の定裏切りが発生します。

 

それにしても、窃盗団は何故このタイミングを狙ったのか。不発弾の存在を知っていたのか。そもそも本当に不発弾だったのか、等の不可解な点もあります。それらの謎は話が進むにつれ明らかになってゆきます。

 

A.T.ジョンソンって役柄によって凄く雰囲気が変わると思ってるのは私だけでしょうか。「ブレットトレイン」の時と感じが違うなぁと。サービスのシャワーシーンもあります。

テオの顔を見ていて、なんとなくG.マイケルに似てると思ったり。後者はキプロス系ギリシャ人ですし。

鍵となる人物が一人いますが、この存在について語るともの凄いネタバレになるのでやめておきます。言いたくて仕方ないんですけどね。そもそもポスターのA.T.ジョンソンもネタバレです。

 

ね、G.マイケルと似てるでしょ?

 

 

おふざけの入ったラスト/エンドクレジットに続編がありそうな予感すらしてしまいますね。

 

テオの演じるギリシャ人カラリスの従兄ルドは、絶対ギリシャ人に見えません。名前がそもそも違うし。伯父さんか伯母さんが外国人なのだと、自分に言い聞かせて納得させてますけどね。ギリシャ語使ったって無駄だからね。

 

近隣住民で移民のラヒムはとてもいいキャラです。「銃は無理!」とか言いながら、ちゃんとやれてるじゃん、やれば出来る子じゃん!となります。お父さんもいい味を出してます。エンドクレジットでちらりと触れられていて笑えます。

 

真面目な映画と思って観てはいけません。エンドクレジットで「そういう映画だったの?」と言いたくなりますから。いや、ラスト5分ぐらいが一番面白いかも。

 

 

 

 

 

映画「ボーダーライン」「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」今頃観たことを激しく後悔しました 【ネタバレちょっとあり】

 

 

何ですか、もう、圧巻です。オジサン達がカッコ良過ぎます。

「私に嘘は吐かないで~」なんて臭い芝居は無いのです。(個人の感想です)

 

一作目が撮られた頃に私もメキシコを訪れています。比較的治安が良いと言われているモンテレイですら、あの軽トラみたいな警察車両がパトロールしてました。だから観ながら「ああ、これ、これ!」って感じでした。高級ホテルの並ぶ地区から道路一本隔てて、息を呑むようなスラム街がありました。滞在中、毎朝セブンイレブンでコーヒーとドーナツを買い、地元の人々を観察していました。いわゆる中流階級(あまり好きな表現ではないですが便宜上使います)以下の人々は素朴で、毎日働いてお金を稼ぎ、週末は家族や友人と飲んだり食べたりが楽しみなのだと聞きました。そして、他人には無関心です。人間的に同情心とかに欠けるのではなく、ただ、余裕がないからだと気付きました。

 

第一作、エミリー・ブラント演ずるケイトはひたすら利用されっぱなし。でもあの銀行での行動は駄目ですよ、FBIなのに。危機管理能力に欠けるなぁと、ちょっと思いましたね。ラストでもアレハンドロ(B.D.トロ)に言われちゃいます。

 

第二作のエンドクレジット。

 

こういうの、好きです。

 

さて、ラストシーンですが、あの少年ミゲルはどうなるのか。

アレハンドロはミゲルを見込んだと思っています。あのシーンではミゲルが撃たなければどちらもコロされていたのは間違いありません。寧ろ、ミゲルが撃たなければ、頬でなかったら、生存の可能性はありませんでした。狙ったのかどうかは分かりません。個人的には寧ろ狙ったのではと思っています。そして、仲間が全滅にも関わらずミゲルだけ生存していました。どのように生き延びたのか、アレハンドロに知る由もありませんが(あの後、聞くのかも知れません)、やはり生き延びるための選択・判断が出来ることは殺し屋/Sicarioに欠かせない能力ではないかと。

続編の制作も進行中との噂もあり、成長したミゲルが見たいと望んでいます。

 

それにしたって、あ~面白かった!映画はこうであって欲しいです。

 

 

映画「ハート・オブ・ビースト」【ネタバレなし】大自然は素晴らしかったです、ワンコも最高!だけど...

 

ずっと楽しみにしていたのです。「F1」劇場公開の逃した身としては、何が何でもブラピを劇場で!と思っていたのでした。

全く余談ですが、オンライン予約の際、たまたま同じ席を取ろうとされていた方がいらっしゃったようでエラーの連続。モタモタしていた私は予約できず別の席へ。こんなこともあるんですね。

 

ストーリーは単純で登場人物も回想シーンを除けばたった3人。セリフもほぼありません。美しい自然とそれが荒々しく牙を向くのを目の当たりにさせられます。

ずっとハラハラ。ブラピ演ずるジェームズは元特殊部隊ですから体力もあり、サバイバル能力と知識に長けています。片方の前足が義足のオーディーンも頑張る!

 

通常、人々は映画に何を求めるのでしょうか。感動には間違いありませんが、その種類は様々です。私の求めていたのは、「泣いた」と言われる多くの方々と違っていました。

「フューリー」のラストはあれで良いのです。ただ、本作に関しては違うラストが良かったなと。あくまで個人の感想ですけどね。

あと、何故か「アメリカ人アレルギー」が出てしまい、エンドクレジットのカントリーがトドメに感じられてしまったのです。あくまで個人の感想ですけどね。

 

 

 

ここからネタバレ、ワタクシの想像ー(未鑑賞の方はこの先をお読みにならないでください)

 

ジェームズを残し道を探して平原を駆けるオーディーン。道路に出て、軽トラを運転する女性に発見される。女性はジェームズの託した手紙を読みますが、オーディーンは彼女に追いてくるよう激しく促します。止む無く結構な距離を進み、ジェームズ発見!ラストは怪我が回復し、何処かでオーディーンと幸せに余生を過ごすジェームスの姿で締め括られるのでした。チャンチャン!

が、良かったよ~(涙)

 

映画 「アップグレード」 人類はAIによって進化する?いや、違うらしい 【ネタバレなし】

 

TikTokに紹介が上がってきたのでなんとなく観始めたら面白かったこと。
サイバーパンクものが大好きですが、特に機械が喋ったり、ロボットやアンドロイドが出てくると楽しくて仕方ありません。

監督・脚本のL.ワネルは「ソウ」「インシディアス」シリーズや「透明人間」等で知られる人ですね。

 


舞台は近未来、街はドローンにより警備・監視され、殆どの車は自動運転、住居もAIが設備されたハイテクです。
主人公グレイ(ローガン・マーシャル・グリーン)は妻のアシャと共に若き天才発明家にして巨大企業ヴェッセルの社長であるエロン(ハリソン・ギルバートソン)を訪れます。グレイは自動運転システムのない旧型自動車の整備士で、修理の済んだ車をエロンに届けたのでした。その際、エロンは自分の発明である超構成のAIチップステム(STEM)を見せます。

 

その帰り道、グレイとアシャの乗る車の自動運転が制御不能となり怪しげな場所で事故を起こします。そこへ現れた数名の男達によりアシャは殺され、グレイも銃撃を受け半身不随となってしまいます。
絶望するグレイにエロンはステムを体内に埋め込む実験を提案しました。ステムに関しては絶対秘密であるとの約束でグレイは手術を受け、身体を動かすことが出来るようになります。

 

H.ギルバートソンは不思議なキャラが似合います

一方で彼は自分を撃ち妻を殺した男達の正体を明かそうとしていました。警察官のコルテス(ベティ・ガブリエル)は手掛かりがないと言い、グレイはブチ切れ自ら捜査を始めます。
すると何処からか声がします。ステムが体の中から彼に話しかけているのでした。

ステムはグレイの体を通して情報を収集したり、制御の許可があれば超人的な動きで格闘することも可能にするのです。犯人グループの一人、また一人と見つけ、リーダーらしき人物フィクスの存在を知ります。そしてフィクスとその配下の男達も体に武器を埋め込まれたハイテクだったのです。
ところが、ステムの情報が外部に漏れるのを怖れるエロンはステムをシャットダウンしようと試みます。

 

L.M.グリーンがトム・ハーディと似ていると思う人が多いようで、私も最初そう思ったのですが、「SHOGUN」や「Warare」のコズモ・ジャーヴィスにも似ている気がします

 

グレイとステムのバディものかと思いきや、実は全てある「物/者」によって仕組まれていました。また、黒幕はアシャの勤める会社かなと思ったら、それもまた違っていたのです。
全てがAI等のシステムで管理されている訳でなく、アナログも健在なためそこが抜け道となっている部分もあります。サイバーパンクものは大好きですが、結局アナログが一番強くない?と思うことは多々ありますね。

 

グレイはステムにより超人的動きが出来るようになりましたが、40代ぐらいの彼には体力的限界があるんじゃないの、とちょっと突っ込みたくなりました。階段を駆け上がるところとか、心臓が...ってならないのかなって。


エロンは何故自分で試さなかったのか。映画ではたいてい発明者自身が自分で試してますから。(そして失敗してる)どこか信用していなかったのか、それこそラストで明らかになる黒幕の判断によるのか。いずれにせよ、若くてキレイ系だけれどオタクっぽい彼では体力的に無理、格闘なんて尚更、だったのでしょうかねぇ?

 

ストーリーは明快、全てがラストで明かされます。約1時間半と長くはなく、テンポも良いので一気に観ることが出来ます。
ステムがシャットダウンされようとした際、助けを求めた凄腕ハッカーのジェイミー。彼女は廃墟のようなアパートにおり、その周りにはVR世界に数週間も浸り現実逃避する人物達がいます。ジェイミーは自分の名前じゃないし、性別も訊くなと言う、ハードな人です。この人のスピンオフが観たいですね。


そしてラストにはタイトル回収されますが、アップグレードとは人類のアップグレードではなかったのです。近年の近未来ものは大概この方向でストーリーが締めくくられてますしね。恐らくは避けられない結末なのでしょう。
それにしたって、グレイとステムのバディ感は良かったんです。だから残念!

 

フィクスの手下のやられ方がグロいのでご注意願います。ホラー映画の監督だから仕方ないですね。
因みに私は「ソウ」シリーズを観ていません。

 

映画 「オブセッション 災愛」 おまじないグッズも控えめに、自己責任で 【ネタバレなし】

 

低予算で製作されたにも関わらず大ヒットと話題になっていますね。
ジャンルとしてはホラーでいわゆる人怖系ですが、オカルト的なものも感じる怖さがあります。ジャンプスケアもグロい描写もあり、メンタル的にやられる映画です。

有名な「猿の手」に似ていると指摘される方も多いですね。類似した教訓を発するストーリーでもあります。

 


主人公ベア(本名はバロン)はニッキーという同僚に片思い中でした。彼女には自分の気持ちを言い出せない臆病な男性です。
ある日たまたま立ち寄った店が呪いやおまじないグッズを売る怪しげなお店。そこで彼は「One Wish Willow」なるものを発見します。

 

たった$6.99!円安じゃなかったら箱買いだね!


たった一つ、願いをこめてこの枝を折ると叶うとパッケージには書かれています。パーティグッズみたいなものなのでしょうが、ベアは購入します。

 

ニッキーに本心を告げられないまま、ふとその枝を取り出して願をかけながら折るとあら不思議!ニッキーの方から積極的な態度に。(パッケージから取り出すと如何にもおもちゃっぽい音が出て笑えます)


いままでモテた経験のないベアは最初は戸惑いますがやがてラブラブに。二人は一緒に暮らし始めるのです。
しかしニッキーの様子がおかしくなってゆくことにベアは気付きます。それは尋常でない異常さなのでした。(ニッキーの顔が見えないところにとてつもない怖さを感じましたね)

 

ニッキーは作家を目指しています

自分の気持ちを表現できない、多くの人がそんな臆病さを持っています。傷付きたくない故の心の防御システムですが、それを乗り越えねば好きな相手と心を通わせることはできません。言葉に出来ずとも、行為で表現することが出来ます。
しかしベアは努力を一切しないのでした。願いを叶える怪しげで子供騙しに見えるおもちゃのようなものに頼り、しかもそれが効いてしまうのです。


恐らくは得体の知れない力が働いているのでしょう。ニッキーは自分の意志に反しベアを好きになる、と言うよりは執着し始めます。一方で、謎の力により抑え込まれたニッキーの本心は激しく抵抗します。それはまるで悪魔に取りつかれたリーガンのようにも見えてきます。

 

サラ(左)はベアの同僚であり友人、本当はベアのことが好きみたいです。彼女にしとけば良かったのに。

この映画で伝えられるのは、相手のことも考えず、せめて心を開かせる努力もせず、むりやり心を支配しようとする行為の愚かさと卑怯さでしょう。
友人のイアンも同僚のサラもこの災難に巻き込まれ、ベアはニッキーを元に戻すためには高い代償を払わねばならぬと気付くのでした。

 

同僚で友人のイアンにベアは逆の願いをしてくれるよう頼みますが、イアンは信じません。ふざけて彼がしたお願いとは!この次のシーンが一番好きです(笑)


「人を呪わば穴二つ」と言いますが、おまじないも同じですね。人の心をそんなもので変えようなんて、結局、自業自得の結果が待っているだけなのです。

 

ベアが最初に購入した時は女性が店員でした。もう一度行くとこの胡散臭い男性が店に。何やら訳知り顔です。もしかして黒幕か?(いや違うと思いますけど)

監督のカリー・パーカーはまだ26歳。「トーク・トゥ・ミー」のフィリップウ兄弟のようにYoutubeなどに動画を上げていました。

ベアに対しては反感しか抱けないのに、何故か苦悩する姿に吸い寄せられるかのように同調しようとしてしまうのです。そして次のシーンには大抵、何らかの大きな音が出て、はっと我に返る、を繰り返したのでした。

この歳で凄いですね、この監督。もしかしてあのグッズ、使ってる?

 

追記:アマゾンで売ってるんですね。びっくり!

amzn.asia

 

映画 「プロジェクト・ヘイル・メアリー」 いまだにレビューが書けません(涙)

 

3月末と4月上旬、2度劇場に足を運んでいます。

原作も読みました。

公開前から楽しみにしていたんです。

2度目はIMAXで。宇宙の暗黒をグレースが目の当たりにするシーン、ペトロヴァラインのサンプル回収シーン、そして惑星エイドリアンでのタウメーバ回収シーンをもっと迫力ある画面でと思ったからです。

ワタクシごときがレビューするなんて。しかも言葉が尽きないのですよ。

映画も良かった、原作も良い。良い、良い、良い。

だからいまだに書き終えることができません。

日本ではグッズを手に入れることが難しいです。それでもTシャツ(半袖・長袖)は3枚手に入れました。

いずれ投稿できる日が来ることでしょう(祈り)

映画 「ホテル・ムンバイ」 約2時間続く緊張感 宗教・人種に対する先入観についても考えたくなる作品 

 

「ホテル・ムンバイ」は実際に起きたムンバイ同時多発テロにおいて攻撃の的となった場所の一つ、タージマハル・ホテルでの出来事を元に脚本が書かれました。
先日観た「Pressure」で監督・脚本を手掛けたA.マラスの作品です。ここでも同じく監督・脚本をこなしています。
ムンバイ同時多発テロは2008年に起き、また本作は2018年に公開となりました。

 

あらすじ
ストーリーはインドに入国したテロリスト集団が復讐のグループに分かれ、駅やカフェを攻撃する場面から始まります。そしてタージマハルホテルに観光客を装って入り、無差別殺人を始めます。


タージマハル・ホテルで働くアルジュンには身重の妻がおり、その日は遅刻して職場にやって来ます。しかも靴を忘れサンダル履きという始末。VIP接遇からは外されレストランのウエイターを任されます。
多額のチップを得るチャンスは失ったものの、料理長オベロイの「お客は神である」の指示に従い丁重に対応します。すると階下から銃声が響き、レストラン内にいる全員が身を伏せ息を呑むのでした。

 

赤ちゃんを連れて息を潜めるのってキツイ

 

一方、テロリスト達は皆、若者でした。彼等は「ブル」と呼ばれる人物の指示に従っています。ブルは彼等に「奪われたものを取り返せ。天国はお前達を待っている。」などと叱咤激励します。テロリスト達は水洗トイレを見たことがない、ピザなど食べたことのない、恐らく貧しい育ちの者達なのでしょう。

 

水洗トイレを初めて見るテロリスト 21世紀だよ?

インド国内だけでなく海外のメディアでも事件が報道されています。アルジュンの妻も不安気にTVで流れるニュースを見ています。インドの警察はホテルの前で様子を伺っていますが、同時多発テロであるため分散され、テロに対抗する力はありません。ニューデリーの国家保安警備隊を待つしかないのです。それでも4名の警察官がホテル内に侵入します。テロリストの一人イムランを負傷させることが出来ましたが、銃弾不足のためにあえなく撤退です。

 

オベロイは6階にあるチェンバーズ・ラウンジに客を非難させます。そこは一般客の入れない高級クラブであるため、出入り口が特殊な構造になっているのでした。しかし、ロシア人の富豪で元特殊部隊将校のゴルデツキーやデビッドの妻ザーラなど数名はオベロイに反発し、ラウンジを出ます。

 

客の命を守ろうと頑張るオベロイ

 

ブルは作戦の変更を命じました。人質を取れと言います。最初の人質は建築家のデビッドでした。その後、ゴルデツキーやザーラ達も捕らえられ一室にイムランの監視下、監禁されます。
怪我を負ったイムランは両親に電話をします。彼は父親にブルが約束した報酬を受け取ったか尋ねるのですが、父親の返事はNoでした。しかし父親は金の事より彼のことを何よりも心配しており、家族がどれだけ彼を愛しているかを伝えようとするのでした。

 

イムランは訓練として報酬付きで連れられたようです

ようやく国家保安警備隊も到着、突入作戦が開始されます。ブルはテロリスト達にホテルを焼き払うよう、イムランには人質を殺すよう命じるのでした。

 

人質達を前に夜明けの祈りを朗誦するイムラン

 

感想

約2時間の間、ひたすら緊張感が続くサスペンスドラマです。状況は違えど、この作品も「Pressure」のように時間との戦いが描かれます。
ここではブルを通して彼等の行為が宗教的信仰信念に基づくように描かれていますが、実際のところはインドーパキスタン間の政治的対立など複雑な事情も絡んでいます。
それでも、宗教は重要なポイントであることに変わりはありません。
ブルは彼等の行為を「ジハード」、聖戦として正当化します。

 

一方、アルジュンは敬虔なシーク教徒であり、頭には黒いターバンを巻いています。ラウンジに避難中、一人の女性客は彼のターバン姿と髭を怖がります。けれどアルジュンは女性客に近付き、ターバンは彼が子供の頃から外すことのない、勇気と誇りの証であると語ります。アルジュンの誠実な説得は女性客に伝わったのでした。ところが、別の女性客が負傷したのを見て、彼はターバンを外し止血に使います。確かにターバンは彼にとって信仰と誇りの証ですが、人命には代えられぬと判断したのでした。

ここがテロリスト達と比較されるところでしょう。信仰の下、無差別に人々の命を奪う理不尽さ。

また、同じイスラム教徒でもイムランの両親も信仰に対して誇りを抱いている様子が表れています。

 

怖がる女性客に自分の信条を語るアルジュン 如何にも偏見が多そうな女性

 


A.マラスは緊張感を描くのが得意な監督なのではと思います。しかし、ただ緊張感ある場面が続くだけでなく、強い心情的な場面もあります。


印象的だったのは、アルジュンが警備室の中で複数のモニターの中から、銃弾を受け事切れた様子の同僚を見つける場面でした。本来ならその日、アルジュンはそこで接遇し多額のチップを受け取る筈だったのです。しかし靴を忘れたばかりに彼はその役を外され、命拾いしたのでした。

 

モニターに映るのは...


また、ザーラは実はイスラム教徒でした。ブルの指示に従いイムランは人質達を一人づつ殺害してゆきます。ところがザーラの番が来た時、ザーラはイスラムの祈りを口ずさみ始めます。結局イムランは彼女の命を奪えませんでした。

同じ言語を話し同じ宗教を信仰する相手を殺すことが出来ない。それはイムラン自身の信条であるのか、イスラム教徒に共通するのかは分かりません。けれど、監督A.マラスがギリシャ系或いはキプロス系であることを考慮すると、それは監督自身の想いが反映されているのかなとも思うのです。ギリシャ人或いはキプロス系、若しくは東方教会の信者はその傾向があるように思われるからです。

 

イムランはザーラを撃つことに激しい躊躇いを感じます

 

映画の始まりはテロリスト達の描写でしたが、その後、身重の妻と別れ出勤するアルジュンが登場します。そして映画のラストは生き延びて妻と再会するアルジュンの姿となります。「Pressure」のスタッグとリズやん、と思ってしまいました。マラス監督、こういうのが好きなんでしょうか。

 

デヴィッド役のA.ハマー、ギャスパー・ウリエル、もしくはダン・スティーブンスにとても似ている?

デヴィッド役のA.ハマーについては良く知らないのですが、若くして亡くなったG.ウリエルと似ているなと。

 


A.マラス監督はオーストラリアで生まれ育ったキプロス系、或いはギリシャ系なのでしょう。だからなのか、映画の序盤で殺害されてしまう高齢の女性客がいきなりギリシャ語を喋るのにはびっくりしてしまいました。

ギリシャ人の方でした。可哀そう...

 

ホラー映画「トーク・トゥ・ミー」でもラストで唐突にギリシャ語が出てきましたからね。監督は恐らくキプロス系のフィリップウ兄弟。
こういうの、もっとあると楽しいかも(笑)
(実はワタクシ、ギリシャ語をネイティブレベルに話せるのです)